「光と風」都市の家づくりなら TERAJIMA ARCHITECTS

世帯をつなぐ通り土間のある家

和モダンの外観が印象的な二世帯住宅。長い年月をかけ育まれた緑豊かな敷地に「既存の緑を生かす」「世帯間の繋がり」をテーマに計画しました。通り土間は前庭から敷地奥の庭を繋ぎ、主動線としながら風の通り道となっています。1階親世帯のDKは大きく庭に開き、高天井が開放感を感じさせます。そして昔ながらの土間キッチンは、新しい和モダンの空間を演出しています。2階子世帯のLDKはスキップ状の3段構成となる大空間。集う時もそれぞれの時間を過ごす時も、その空間構成が家族を緩やかに繋いでいます。

◆関連記事◆
・More Life Lab./建築家の視点「世帯をつなぐ土間」

竣工
2015年2月
場所
東京都世田谷区
敷地面積
285.81 ㎡(86.46 坪)
延床面積
254.09 ㎡(76.9坪)
基本性能
木造(耐震構法SE構法)・外張り断熱・2階建て

Awards

「LIXILメンバーズコンテスト2015」新築部門大賞受賞

様々な植栽が豊かに繁る玄関

この土地で何十年も大切に育まれてきた大きなモチノキを始めとした、様々な植栽が豊かに繁る美しいアプローチ。

家族と空間をつなぐ通り土間

アプローチを抜け玄関の扉を開けると広がる土間。土間を挟んで親世帯、子世帯が分かれています。また、玄関から奥庭につながる通路としての役割も果たし、この住まいにおける動線の起点となる空間です。

光が降り注ぐ明るいリビングダイニング

2階子世帯には、東西の大開口とハイサイドライトから終日光が降り注ぐ、明るい大空間リビングダイニング。大勢の人が集まった際に椅子代わりに軽く腰掛けられるようにしたい、というご要望からスキップフロアを採用し、ベンチ代わりに。西の窓からはモチノキと公園の緑、東の窓からは庭をのぞむことができます。

ダイニングに面したキッチン

カフェの厨房のようなキッチン。カウンターの上部には、以前のお住まいで使用していた美しい細工の入ったガラスをはめ込みました。奥様が雑貨店のインテリアを参考に思いついたアイデアです。奥には大きなパントリーを備えており、収納も十分。キッチンの作業台とパントリーは中央の収納棚を囲んで回遊できる構成で、無駄のないスムーズな動線を描くことができます。複数人での作業もスムーズ。
中央の収納棚は、所有している食器や調理器具のサイズをひとつひとつ計測し、ぴったりに作り上げたもの。また、パンの発酵器など、プロ仕様の機器も違和感なく収まるようにデザインしています。

リズミカルな印象の階段ホール

3つ並んだ窓と照明、壁面のキャットウォークがリズミカルな印象の階段ホール。

庭をのぞむ和モダンのリビング

お母様が暮らす1階は、お施主様世帯から一転、和モダンの空間に仕上げました。フローリングの深い色味や紫のシェード、ぼんぼりのような灯りが落ち着いた雰囲気です。庭に面し、いつでも美しい緑を眺めることができます。

土間仕様のキッチン

和の雰囲気を引き立てる、土間仕様のキッチン。床掃除が簡単で機能的です。シンプルなステンレスのキッチンが空間に調和しています。

家族で創作を愉しむアトリエ

機織り、染め物を行うことを想定して計画されたアトリエは、玄関土間から直接土足で入れる動線上にあります。アトリエ内の土間部分には、染め物を洗うために作った水栓があり、水撥ねを気にせず作業することが可能。染料用に庭で採取した植物も気軽に持ち込めます。また、染め物に適した井戸水を直接引くなど、こだわりのある仕様となっています。
奥には機織り機の他、様々な道具類が格納できるよう棚を造作しています。家族で本格的な創作を楽しめる、心躍る空間となっています。

loading