「光と風」都市の家づくりなら TERAJIMA ARCHITECTS

お客様の声

中庭がつなぐ、心地よい距離感の二世帯住宅

神奈川県鎌倉市M様/2023年7月竣工
家族構成:親世帯・子世帯(ご夫婦・お子さま3人)

二世帯住宅の暮らしでは、「距離感」が大きなテーマになります。
その課題に「中庭に開くプラン」で答えたのが、M様邸です。生活空間は完全分離でありながら、中庭越しに温かな気配が伝わり、心地よいつながりが感じられます。
プライバシーと開放感、家族の距離とつながり。そのどれもを大切にした住まいがどのように生まれ、どんな暮らしを叶えているのか。子世帯のご主人さまにお話を聞かせていただきました。

中庭に面した窓はカーテンレス。奥さまは朝キッチンに立ち、空がだんだん明るくなっていく時間がお好きだそう。

暮らしのイメージに寄り添う「内に開く」という提案

家づくりにおいてM様が重視していたのは「プライバシーをいかに守るか」でした。外に向けて窓を設ける提案もあったが、テラジマアーキテクツは中庭へ向けて開くプランを提示。外からの視線を気にせずに過ごせる暮らしが、ご家族の理想と重なったといいます。

「南向きのリビングのご提案もいただいたのですが、テラジマさんだけは『中庭をつくって内に開く』というご提案でした。カーテンのいらないリビングって素敵だよねと夫婦で話して。開放的でありながらプライバシーを守れるそのバランスが、自分たちの暮らしにしっくりくるイメージを持てました。」

門扉を入ると、玄関がふたつ。親世帯は将来的にスロープを付けられるよう計画しています。

「ほどよい距離感」をかたちにした二世帯住宅

M様ご家族が目指したのは、「お互いが心地よく過ごせる二世帯住宅」です。生活空間は世帯ごとに分けつつ、中庭を介してさりげなく気配が伝わる。安心感と独立性が、絶妙なバランスでデザインされた住まいです。

「1階が親世帯、2・3階が私たちの居住スペースで、その中心に中庭があります。中庭に向けた窓からお互いの存在をゆるやかに感じられるのが、とても心地よいです。1階の電気がつくのが見えたり、親戚の子どもたちが遊びに来ている声が聞こえたり。一緒に食事をしたり、お互いのスペースを行き来することも多いです。いわゆる完全分離型の二世帯住宅ではありますが、中庭というやわらかな境界のおかげで、家族としてのつながりを感じられます。」

LDK~テラスまで、天井の板張りと床材のタイルを統一。内と外がつながり、より一層の開放感をもたらします。

奥さまの感性を中心に整えた、美しく暮らせる空間

内装デザインや設備は、奥さまの感性を大切にしながらひとつひとつ選んでいかれました。天井までのフルハイトドアや壁一面のキッチン収納など、空間を美しく整え、生活感を抑える工夫が随所に息づいています。

「私が提案したのは天井の板張りや外壁に取り付けたシャワーホルダーくらいで、ほとんどが妻のイメージに沿ってデザインされた家です。今振り返ると、それが良い家づくり成功の秘訣だったと思います。家で過ごす時間が一番長いのは妻ですから。妻が気持ちよく使える空間であることが何より大切だと感じています。 」

家族が集まるLDK。中庭やテラスに向けた大開口から、心地よい光が届きます。

家族で過ごすひととき、中庭の壁がダイナミックな映像を楽しめるスクリーンに

以前の住まいと比べ、家族がリビングで過ごす時間が格段に増えたといいます。思い思いに過ごすこともあれば、家族一緒に楽しむことも。そんな時に大活躍しているのが、中庭の大きな白い壁です。

「プロジェクターを窓際に置いて、中庭の壁をスクリーンにするんです。窓越しでも問題なく投影できるので、LDKから大画面で映画を観たり、子どもたちはゲームをしたり。スピーカーも室内なら気兼ねなく使えますし、自然と家族が集まる場所になっています。」

子世帯の玄関からLDKのある3階へ、エレベーターで一気に上がります。来客の動線はシンプルにしつつ、帰宅したお子さまと顔を合わせられる「リビングアクセス」も同時に叶えています。

動線計画により、家族も来客も心地よく

来客を迎えることが多いというM様。軽い食事会から大人数の立食まで、シーンに合わせて柔軟に対応できるのは、3階をパブリック、2階を家族だけの空間と明確に分けたから。広々としたホールやLDKとつながるテラスが空間にゆとりをもたらし、回遊できるキッチンもストレスフリーな動線を実現します。

「お客さまがどれだけいらしても、3階のフロアでお迎えできる動線はありがたいです。人数が多いとキッチンにも人が集まるので、回遊できるようにアイランド型にしました。テラスでバーベキューをすることもありますし、居場所がいろいろあるので、友人達が自由に楽しんでくれていたのが嬉しかったです。家族もお客様も過ごしやすい家になり、大変感謝しています。」

特にお気に入りの場所を
教えてください

ご主人のお気に入りは、正面に中庭をのぞむダイニングからのアングル。ダイニングで仕事をしているとき、ふと顔を上げると目の前に空が広がり、その解放感が気持ちいいのだそう。

奥さまのお気に入りはキッチン。白を基調に余計な凹凸をなくし、すっきりと整えました。冷蔵庫をパントリー内に納め、ビルトインの電化製品以外は全てバックセットの中に収納することで、生活感を無くしています。

ご主人のもうひとつのお気に入りは、エレベーターで3階に上がり、正面にひろがる抜けのよい景色。来客を迎える広々とした気持ちのよいホールです。

夜は大迫力のスクリーンに早変わりするという、中庭の壁。映画やゲームの映像をダイナミックに楽しめます。

担当スタッフ紹介

コンサルタント:深田 直

コンサルタント:深田 直

設計:竹沢 孝浩

設計:竹沢 孝浩

設計:立山 賢

設計:立山 賢

設計担当 竹沢・立山より

(竹沢)
鎌倉市は独自のルールや法規制があり大変でしたが
何より歴史的な街区の中に周囲と調和した建物を建てるという緊張感がありました。
プライバシーを守りつつ、開放感を持たせるというコンセプトの元、
壁の高さを現場で確認しながら調整を致しました。
お客様家族の強いつながりを感じながら設計させて頂きました。

(立山)
普段から設計のお手伝いをする中で、色々と想定しながらプランニングをするのですが、
引き渡し後にお伺いすると、いい意味で裏切られることが多々あります。
こちらでは展示スペースを随所に計画することになりましたが、
アートの数や展示方法、素敵な作品の数々が飾られ、想定よりも遙かに素敵な
展示空間となっており、ご家族の温かさを感じられたのが、とても印象的です。

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