東京都大田区O様邸/2024年2月竣工
家族構成:ご夫婦
ご両親から受け継いだ土地に、次世代への想いを込めて建てられた和モダンの平屋。母屋に隣接する「離れ」として新築されたこの建物は、将来を見据えた安心の備えであり、現在は家族や親戚が集うゲストハウス、そしてご主人の愛車への想いを形にしたガレージハウスでもあります。
家族の歴史の継承と、未来への安心を両立したO様の家づくりについて、お話をお聞きしました。
圧巻のスケールを誇る、最大6台駐車可能なガレージ。SE構法による強固な構造が、大切な愛車を守り、心ゆくまで趣味に没頭できる大人の隠れ家を実現しました。
O様のご計画は、ご両親が70年前に建築した旧家の建て替えでした。隣接する母屋での暮らしに、将来的な不安を感じたことがきっかけだったといいます。
「旧家は純和風の良い家でしたが、建物もインフラも老朽化していました。一方母屋も耐震面での心配があり、寝室が2階にあるため、自分たちの終の棲家として考えた時に不安があったんです。自分たちが安心して過ごせる確かな場所を確保したい、そして両親が残してくれた大切な土地を、しっかりとした形で息子たちの代へ引き継ぎたいと考え、旧家の建て替えを決めました。
車が趣味なので、大きなガレージを備えた家にしようと考えていたところ、『それならテラジマさんが良いですよ』と知人に薦めていただいて、ご相談に伺いました。」
実はその知人とは、テラジマアーキテクツの家づくりを支える職人集団「建心会」のメンバーでした。大空間のガレージを実現できる「SE構法」の強みを熟知する立場から弊社を推薦していただき、今回のご縁が形となりました。
日常の喧騒から離れ、大切なゲストを迎え入れる「離れ」という贅沢。四季折々の庭を望む和モダンの空間には、細部にまでO様のおもてなしの心が息づいています。
将来を見据えて新築された「離れ」は、現在、主に親戚や友人が遊びに来た際のゲストハウスとして活用されています。
「当初からゲストルームを作ることが目的だったわけではありませんが、結果として、本当に素敵で居心地の良い空間を作っていただきました。ですから私たちが元気なうちは、家族や親戚、友人の集う場所として活用していくことにしました。ミニキッチンやお風呂も備えておいたのですが、これは本当に正解でした。
内装のオーダーは『和モダン』の一点だけで、ほとんどお任せしました。全体的に落ち着いたトーンで統一され、ダウンライトの配置など細部まで緻密に計算されており、仕上がりには非常に満足しています。訪れた親戚も『何も言うことがない』と褒めてくれています。
以前の家の間取りを活かすように、リビング横は和室にしました。ここは元々両親が寝室にしていた場所で、当時と同じ景色が見えるよう、南向きに仏壇を据えました。庭の緑を眺めながら、ゆっくりと過ごしてもらえていたら良いなと思います。」
一見、光を取り込む高窓のようにも見える、壁面の四角いフレーム。その正体は、ロフトから階下の愛車を眺めるために設置された鏡です。車好きなご主人の愛と遊び心が込められた、緻密な仕掛けです。
ご主人が「自分の城」と語るのが、6台の車を駐車できる大空間のガレージです。その一部にはロフトを設け、書斎や会議室としての機能も持たせました。
「車が好きなので、ほとんどの時間をガレージで過ごしています。いつでも愛車の姿を眺めていたいのですが、ロフトからだとどうしても真下が死角になります。そこで、反射を利用して階下まで見えるよう、対面の壁に鏡を設置してもらいました。車が鏡にちょうど映るように、絶妙な角度に微調整してもらって(笑)仲間と車談義をしたり、プロジェクターで映画を楽しんだりと、本当に好きに過ごせる場所ですね。
今は他の場所に置いていますが、キャンピングカーを入れられるように高さのあるシャッターを採用しましたし、将来的にロフトの手すり部分を壁にすれば、個室を2つ作れるように設計してあります。これからもアレンジしていける設計のおかげで、楽しみが続いています。」
敷地に隣接する公園の木々を借景として取り込む庭園。メンテナンス性に優れた人工芝を採用し、親戚が集まった際にはパターゴルフを楽しむ賑やかな場となります。オーニングを備えたウッドデッキは、家族が自然と集うアウトドアリビングになっています。
「満足度は95点から99点、思った通りのイメージで完成しました」と、確かな手応えを感じているO様。
「何より良かったのは、安心して息子たちに引き継げる状態にできたこと。古かったガス管や水道管、塀までやり替えられましたし、耐震性のしっかりとした建物になりました。万が一地震で母屋が危ない時には、こちらの建物に避難すれば安心です。
両親がこだわって建てた家をなくしてしまうのは勿体ないという想いもありましたが、いつか息子たちに引き継ぐ前に建て替えられて、本当に良かったと思っています。」
最後に、これから家づくりを検討される方へのアドバイスを伺いました。
「お客様のニーズに合わせてくれるかどうかが、満足度につながると思います。建築会社や設計士の側が強いと、どうしてもぶつかってしまいます。私たちの希望やイメージを臨機応変に受け入れながら、それでいてテラジマアーキテクツらしい建物をつくってくれました。
それから、将来的なことを想像しながら設計することでしょうか。年を取ってからの生活をイメージして、階段の昇り降りをしなくて済むようなるべく平屋にするとか、お風呂場には手すりを付けるとか。いつか次の世代に引き継ぐことも考えて、リフォームしやすい設計にしておくのもおすすめです。」
コンサルタント:深田 直
設計:竹沢 孝浩
設計:内田 航平
6台もの車を格納するガレージハウスです。
ガレージ内のロフトは、お友達が集まれるような夢の詰まった場所になっています。
SE構法ならではの大スパンによる大空間を実現しました。
歴史ある土地と歴史ある建物、先代のお父様の家づくりの想いから、今のお住まいの成り立ち、そして今回の建物へ。
後世へと長く続いていく想いを紡ぐ……
そんなお手伝いをさせて頂きました。ありがとうございました。