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お客様の声

実現したかったのは「ワンルームの戸建て」。
ふたりの暮らしに合わせた大胆なリノベーションを実現

神奈川県相模原市M様/2022年8月竣工
物件種別:戸建(木造)
築年数:10年
リノベーション費用:2,870万円
家族構成:ご夫婦、猫

M様邸は、テラジマアーキテクツが手掛けている戸建てリノベーションのなかでも最も大胆な間取り変更を実現した実例のひとつです。

元々ファミリー向けであった4LDKの戸建て住宅を、ご夫婦ふたりの暮らしに合わせてワンルームに。既存の吹き抜けを拡張することで、抜けの良い大らかな大空間が生まれました。邸宅全体の動線は整理されてシンプルになり、互いの気配が感じられる明るい住まいになりました。

1階LDK。大きな吹き抜けの奥に、キッチンが見えます。

リノベーション前の1階の様子。現在より吹き抜けが一回り小さく、玄関やその他個室との間は壁や建具で仕切られていました。

二階・寝室側から書斎やクローゼット(右手こげ茶の壁の空間)側をのぞむ。クローゼット奥は水廻りを集約した「裏動線」に繋がっています。

「裏動線」の様子。左手が洗面、右手奥にバスルームがあります。

リノベーション前の二階の様子。壁で細かく仕切られていて、せっかく吹き抜けがあるものの、開放感の感じられない空間でした。

本当はもっとのびのびとした空間が感じられるはずの住まい。
構造計算に基づき、安全性を損なわず、より快適な空間を検討。

玄関から入ると、目隠しのガラス壁の向こうに広がる明るいLDK。白やグレーを基調とした柔らかな印象のインテリアが心地よい空間です。窓の外にはウッドデッキと庭の紅葉。室内と調和する、美しい景色が広がっています。
スケルトン階段を上ると、2階にはご主人の書斎と寝室が吹き抜け越しに広がっています。寝室横のクローゼットからは洗面室、バスルームなどの連なる「裏動線」にアクセスでき、利便性は抜群。かつ、来客から生活感のある家事スペースが見えない構成となっています。

M様邸は、「裏動線」を除く生活空間がすべて吹き抜け越しに繋がる、大きなワンルームのような邸宅です。

元の住まいは、1階にLDKと1つの個室、2階に3つの個室のある4LDKの木造住宅でした。
プランに関するM様の主なご希望は、1階の個室の壁をなくすことと、2階の3つの個室をつなげてウォークインクローゼットと浴室への動線を作ること。ご夫婦ふたりの生活には、多くの個室は必要ありません。ひとつひとつの空間を広げ、より使いやすい間取りにすることを希望されていました。

設計士が現地を確認すると、1階、2階ともに壁で空間が仕切られていて広がりを感じづらい構成でした。リビングには吹き抜けがあったものの非常に小さく、2階が細かく仕切られているために光が遮られ、その恩恵がほぼ受けられない状態となっていました。「ボリュームのある戸建住宅にも拘らず、壁が多く、せっかくの吹き抜けも活かし切れていない。とても勿体ないと感じました」(リノベーションデザイン・渡部)
そこで、 「吹き抜けの拡張」「構造上問題がない限り、壁をできるだけなくすこと」の2点をテーマに、間取りの大幅な見直しを図りました。


この大胆な間取り変更を可能としたのは、緻密な構造計算と補強工事です。耐震性を損なわずに開放的な空間を作るために、どの柱を残し、どの柱を抜くか。階段を移動させても問題がないか。新しいプランと既存の必要な柱、梁との兼ね合いなどを細かく検討し、間取りを決定していきました。
また、例えば吹き抜けを拡張することで、建物外側にあるバルコニーの支えをなくすことになりましたが、外壁側にブラケットのようなものを付けることで解決。既存の建物で不足する部分については必要な補強を行い、理想の間取りを形にする方法を模索しました。


「これらは元の住まいが木造の在来工法だからできたことでもあります。鉄骨造、RC造だと難しいことでした。また、テラジマアーキテクツは新築の木造住宅を手掛けた経験が豊富。戸建て住宅の構造を熟知しているからこそ、既存の建物の構造にここまで手を入れることが可能だったと思います。」(リノベーションデザイン・渡部)


こうして出来上がったプランを初めてM様にご提案したとき、即座にご主人が「これ、いいね!」と笑顔で絶賛してくださったことが、スタッフの印象に残っています。

「他数社にリノベーションの相談をしましたが、例えば『階段はこんな感じにしたい』などの要望を伝えると、そのままプランに反映される、といった提案がほとんどでした。テラジマアーキテクツのプランは、思いもよらない大胆な提案で、すぐに気に入りました。こんなことができるんだ!と感動しました」(M様)





理想の暮らしのイメージを共有し、住まいに反映。
設計士と二人三脚で作り上げたリノベーション。

いつも和やかで優しい雰囲気のM様ご夫婦。お二人で過ごす時間をとても大切になさっていることが伝わってきます。
そんなご夫婦のイメージをそのまま体現したようなインテリアも、この邸宅の魅力です。


「最近はモノトーンを使ったモダン系が流行ですが、M様は『内装に黒を使いたくない』ということを当初から仰っていました。好みがとても明確でしたので、とてもご提案はしやすかったと感じています」(リノベーションデザイン・渡部)

「明るい空間が好き」というM様のご希望により、インテリアには白・ベージュ・明度の高いグレーの3色を使うことに決定。また、ご主人さま自らパワーポイントを使ってご用意くださった「ご要望書」をもとに、内装を細かく決定していきました。

「モデルとなったのは、夫婦の趣味である旅行先のホテルの写真や、instagram、PinterestなどのSNSで見つけたインテリア写真です。それを資料にまとめて設計担当の渡部さんに共有し、イメージのすり合わせを行いました」(M様)

また、仲の良いご夫婦ならでは、と言えるこの邸宅の特徴として、ほとんど建具を使っていない、ということが挙げられます。建具とは、ドア、引き戸など開閉できる間仕切りを指します。プランニングにおいて極力壁や建具を排除していることから、この邸宅はどこにいても互いの姿が見え、気配が伝わります。
唯一の目隠しは、玄関前に立てたすりガラスの壁。「印象的な玄関を作りたい」(M様)というご希望にお応えするため、この壁には、和紙の入った美しい半透明のガラスをご提案しました。夜に灯りが灯ると、雪洞のような柔らかな光が室内に満ち、昼間と異なる景色を見せてくれます。

ウッドデッキでのひととき。

間接照明によって夜はより寛いだ雰囲気に。猫のミントちゃんも優しいこの住まいがお気に入りのご様子です。

お引き渡しから、約一年が経った今、M様はこの家で日々の暮らしを愉しんでいます。大きなワンルームながら様々な居場所があるこの邸宅で、どのように過ごしていらっしゃるのでしょうか。

「リビングで趣味のサッカー観戦をしたり、二階の書斎で仕事をしたり。そういう時間、過ごし方が気に入っています。リノベーション後に新しくした庭のウッドデッキでは、バーベキューをしたりふたりでランチをしたりと、日常的に愉しんでいます。実は今回のリノベーションで屋上にお湯が出るようにしてもらったので、ビニールプールにお湯を張って露天風呂をすることもあります。屋上ってあまり日常において利用価値がないと思うのですが、露天風呂のアイデアはすごく良かった!おすすめです」(M様)

シンプルな間取りの中にM様らしい遊び心と優しさがあふれたこの住まい。今回のリノベーションは、まるで新築のように住まいと暮らしが生まれ変わったと話します。今後この家でやってみたいことを尋ねると「この家、完成しちゃっているから」(M様)とご満足いただけていることがわかる嬉しいお言葉をいただきました。
近々お孫さんが誕生予定というM様。これから5年、10年と時を経ても、変わらぬ笑顔にあふれた住まいでありますように、お祈りしています。

担当スタッフ紹介

設計:渡部 美智子

設計:渡部 美智子

施工管理:今村 修一郎

施工管理:今村 修一郎

施工管理:関谷 学

施工管理:関谷 学

設計担当:渡部より

M様この度は完成おめでとうございます!1年後に建物点検で伺って、生活を日々楽しんで頂いているお姿を拝見して、設計で関わらせて頂いたこと大変光栄でございました。ありがとうございました。
素敵な飾り付けやお二人とミントちゃん(猫)の暮らしを伺うと、やはり住宅はお施主様が住まわれてより一層生き生きと輝くものだなと肌で感じました。
お問い合わせ頂いた当初は、想定外のびっくりプランのご提案から、様々なインテリアや素材のご提案も、ひとつひとつ楽しみながら受け入れてくださったM様とのお打ち合わせは、私自身もウキウキしながらお打ち合わせさせて頂いておりました。
その後のお暮らしぶりをまたお伺いできることを楽しみにしております。末長いお付き合いの程、宜しくお願い致します。

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