「光と風」都市の家づくりなら TERAJIMA ARCHITECTS

都市の寛ぎを楽しむモノトーンインテリアの家

東京都渋谷区の閑静な住宅街に位置する、3階建ての邸宅。プランニングにおいては、密集した住宅街であり、近隣には大きなマンションがあるため、外部からの視線を気にせずに暮らせることが大きな課題でした。また、子どもが安心して暮らせる素材を使った木造住宅でありながら、モダンで木造らしさを感じないデザインを希望されていました。
プライバシーを守るために3階に設けた大空間のリビング・ダイニングは、ブラック&ホワイトの潔いモノトーンデザインとし、シンプルかつ華やかに仕上げました。生活感を排除したそのデザインは邸宅全体に徹底され、住宅らしさを感じないほどのスタイリッシュな空間が連なります。一方、和室や音楽室、人工芝のあるルーフバルコニーなど、趣味や家族の団らんを楽しむための空間も設けました。日常と非日常が同居する、新しい都市の寛ぎを楽しめる邸宅が生まれました。


◆関連記事◆
・More Life Lab./建築家の視点「家の中で混在する住・働・遊を切り分ける。」

竣工
2017年12月
場所
東京都渋谷区
敷地面積
194.39㎡(58.8 坪)
延床面積
287.96㎡(87.11 坪)
基本性能
木造(耐震構法SE構法)・外張り断熱・3階建て

天然石を用いた上質デザインの外観

天然石をファサード一面に使用した、重厚感のある外観デザインです。人気のあるグレーワントーンの外観ですが、上質な素材を用いることで個性を出しました。実際にはL字型の建物ですが、前面道路からはシンプルな箱型に見えるため、エントランス部分に少し角度をつけることでひとひねりのあるデザインとしています。

奥行きのある玄関ホールと光こぼれる階段

玄関の扉を開けると、まっすぐに伸びる廊下の果てに上階への階段が見えます。この長い廊下は、帰宅してオンからオフへと感覚を切り替えていただくために敢えて設けた空間。生活感を排除した、この邸宅ならではの工夫です。
階段下の飾り棚として使われている部分は、地窓を通じて屋外の坪庭へと続いています。内外がつながっているかのような錯覚をもたらし、空間に広がりを感じさせる仕掛けとなっています。

潔いブラック&ホワイトのリビング

深い黒と光沢のある白を組み合わせた、鮮烈なモノトーンリビング。長く愛用しているというクラスティーナの黒いレザーソファに合わせ、テレビボードとキャビネット背面にはレザーを採用し造作しました。大きな窓のうち下の3枚はすりガラスを用いることで、外からの視線を遮りながら光を通すようにしています。

ドイツブランドを取り入れたラグジュアリーキッチン

ポーゲンポールにてオーダーしたアイランドキッチンの天板には、傷のつきにくいサイルストーン(人工大理石)を採用。空間に合わせリープヘルの冷蔵庫を取り入れ、ラグジュアリーな空間が完成しました。大型の背面収納とパントリーを備えたキッチン空間は、子どもたちと一緒に料理ができるゆとりのある作業スペースを確保し、使い勝手にも優れています。

スリット窓から光射す階段

白い踏み板とメッシュの蹴込み板が交互に連なる階段。黒い縁取りのように手摺が渡され、空間を引き締めています。繊細なデザインが、モノトーンの静謐さをより強調しています。
上階の窓から取り入れた光は、メッシュの板を通って下階に落ちます。階段ホールに満ちた光は各階の居室に届き、邸宅全体に光をもたらしています。

上質で寛げるモノトーンバスルーム

大理石調の白いタイルを壁一面に用いたお手洗いは、来客を意識して清潔感とラグジュアリーさを兼ね備えた雰囲気に。浮遊感のある収納が、その非日常感を高めています。
一転、光沢感のある黒一色のバスルームは、落ち着いて寛ぎたいプライベートスペースであるからこその選択。少し落とした照明とシックな内装が、一日を振り返るバスタイムを豊かな時間へと演出します。

離れ兼趣味を楽しむための特別な和室

1階の廊下を少し外れて小路を進むと和室に至ります。普段はご家族の趣味である謡やお茶の練習に用いるほか、来客時には寝室として提供できる離れの役割もあります。リビングやダイニングとはまた異なる非日常感を楽しむことができる、特別な空間となっています。

家族や友人との寛ぎを楽しむ屋上

広々とした空を楽しめる大きなルーフバルコニーは、庭を設けていないこの邸宅唯一の屋外スペース。人工芝を敷いて、寛ぐ場所として活用できるようにしています。家族や友人とのパーティ会場となることもあるそうです。

loading