「光と風」都市の家づくりなら TERAJIMA ARCHITECTS

緑に囲まれたホテルライクな邸宅

南側に緑豊かな公園があるL字型の敷地。その借景を積極的に取り込みたい一方、近隣は住宅密集地であり、周囲からの干渉を防ぐ必要がありました。
そこで、バルコニーを敷地中央に計画し、それを囲む建物を計画。公園側の借景と中庭に囲まれた場所を邸宅の中心となるリビングに設定しました。敷地の中から外へ視線が抜けるように各空間を配置し、開放性のあるプランとなりました。
北側斜線制限や日陰規制の厳しい中で最大限の建物のボリュームを確保し、ゆとりのあるリビング・ダイニングや主寝室のほか、3人のお子さまの個室や共有の学習部屋も計画しています。

インテリアは黒とグレーを基調としたシックなシンプルモダンスタイル。「ホテルライク」をテーマに、オーナー様こだわりの華やかな家具が似合うデザインを追求しました。

竣工
2023年4月
場所
東京都大田区
敷地面積
130.66㎡(39.52 坪)
延床面積
194.38㎡(58.79坪)
基本性能
木造(耐震構法SE構法)・外張り断熱・3階建

Awards

LIXILメンバーズコンテスト2023「空間デザイン賞エクステリア部門」

和の坪庭を愉しむ玄関ホール

正面に坪庭のある玄関ホール。お仕事柄、海外からのご来客を迎えることが多いということから、坪庭で和を表現しました。入って右手にある造作収納の背面には、3メートル×1メートルのイタリアから取り寄せた大判タイルを使用しており、最近の海外のトレンドを採り入れています。玄関から坪庭まで内外を繋ぐように連ねることで連続性を表現しています。また、同じタイルをリビングにも用い、邸宅全体の統一感を演出しました。

ガラスの壁で囲まれた階段

1,2階のスケルトン階段の側面に厚めのガラスの壁を設置し、華やぎのある空間に仕上げました。ガラス越しに見ることでレイヤー感が生まれ、空間が柔らかく感じられます。手摺同様、落下防止の役割も持ちます。


母屋下がりの空間を生かした変形型キッチン

L字型の空間にアイランド、バックセット、作業台を配置した変形型キッチン。
作業場所はセミクローズに、オープンなアイランドキッチンはコミュニケーションの場になるように配置しています。母屋下がりの部分を作業場所と収納にすることで、ダイニング側から見た時に窮屈さを感じさせません。造作でしか作ることのできない、特徴的な構成となっています。

■Kitchen:Living Product(リビングプロダクト)

テラスと公園の借景に囲まれたリビング

公園側の開口とテラス、2面の屋外空間で囲むように配置した抜けの良いリビングです。
テレビボード背面には玄関に使用したものと同じ大判タイルを、両端のリブ状の素材は寝室と同じものを使用しています。
タイル、木目、ガラスというそれぞれの素材をバランスよく組み合わせ、更に間接照明によって奥行きや立体感を演出した上質な空間です。

アートのようなミラーが主役の手洗い

ダイニング横に作ったお手洗いとその前室となる洗面室は、来客用として計画されたものです。
造作の洗面台の上下にはブロンズミラーを貼り、浮遊感を演出。オーナー様が一目ぼれしたというミラーに合わせたデザインとなっています。ダイニングから良く見える位置にあることから、遠くからの見栄えも考慮しました。

■Mirror:Cassina(カッシーナ)

リビングダイニングに隣接するバルコニー

隣家と接する側に高い壁を立てて隠したバルコニー。窓から壁まで距離がありますが外からの視線は届かず、カーテンは不要。借景となる公園側の窓には夜になればカーテンが必要ですが、ここは昼夜問わず気兼ねなく開放することができます。ライトアップして美しい夕暮れの景色を楽しめる照明を計画しました。

タイルとガラスが描くラグジュアリーなバスルーム

寛ぐことを重視したこの浴室では、浴槽に寝転んだ時に青空が見えるよう、横長の窓を計画。
グレーのタイルとガラスの壁、水栓やシャワー金具など、ひとつひとつのパーツをこだわってセレクトし、美しく仕上げました。

ツーボウルの華やかな洗面室

大理石調のボウルと、角を丸くしたスクエア型のミラーのある洗面室。いずれも個性の強いデザインですが、各パーツを黒色で揃えることで統一感を出しています。天井下のスリット窓から光を取り込むことで空間全体が重くならず、心地よく感じられます。

書斎を兼ねたゆとりある主寝室

テーマは「ホテルライクな空間」。ガラスのパーテーションで区切った壁面クローゼットや、木製のリブ加工をしたパネルを貼った書斎など、異なる素材の組み合わせで華やぎを演出しています。邸宅全体に通底しているグレーと黒を基調としたカラーリングに柔らかさのある木目を採り入れることで、寛ぎの場所にふさわしい落ち着いた雰囲気を作りました。

寝室と繋がるクローゼットとサニタリー

WICとサニタリールームは、主寝室から連なる配置に。ホテル仕様の空間構成としました。
サニタリールームには洗面台、天井の空いているシャワーブース、トイレをコンパクトに配置。就寝前の身支度が一か所で完結します。
水栓金物など、オーナー様がひとつひとつこだわりをもって選んだものを組み合わせました。収納のない空間ですが、壁面にはニッチを作ることで不便のないように配慮しています。

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