「光と風」都市の家づくりなら TERAJIMA ARCHITECTS

hacoー光と影をデザインした家ー

閑静な住宅街に建つ二階建ての邸宅。家族とたくさんの友人が集うことを思い描いて計画された住まいです。

家族の共用部であるリビング・ダイニングの開口部と水廻りを南側に寄せ、光をたっぷりと取り込むよう計画。主寝室や子ども部屋などの休息のための部屋には北・西側の開口とトップライトから光を取り込み、落ち着いた雰囲気に仕上げています。
そして、ホテルライクなデザインもこの邸宅の魅力のひとつ。すっきり見せるための収納・家事動線の工夫と、寛げる雰囲気をつくる緻密な照明計画により、非日常感のある美しい空間を実現しました。

タイトルの「haco」は、箱型の住まいの形と二人のお子さまのお名前からつけたもの。家族の豊かな日常と思い出を育む、若いご夫婦のための住まいです。

竣工
2023年6月
場所
東京都
延床面積
159.39㎡(48.21坪)
基本性能
木造(ストローグ工法)・外張り断熱・2階建て

角地に建つシンプルな箱型の邸宅

少しベージュの入った明るいグレーの邸宅。箱を重ねたようなスクエアな形状が特徴です。
外から庭が見えないよう、高い壁で囲みました。

ポーチとつながる庭

ポーチと繋がる階段状の庭。壁を高めに設定して外からの干渉を防いでいます。リビング・ダイニングからすぐ出られる位置にあり、夜に美しい景色を見られるように花壇スペースと照明を計画しています。

家族をあたたかく迎える玄関

シンプルに仕上げた玄関。明るいオフィスから帰宅したとき、照度を抑えた落ち着いた空間がほっと心を緩めてくれるように、あえて照明器具は中央のダウンライトのみとしています。框はスチールで仕上げ、シャープな印象に仕上げました。
生活感を隠すため、シューズインクローゼットを併設しています。

スキップフロアの広々LDK

約24帖のゆとりのあるリビング・ダイニング。敷地が道路より40㎝ほど高い位置にあり、その高低差を利用してスキップフロアの計画としました。リビングを一段低く設定することで、落ち着いた印象の空間になりました。

リビング、ダイニング、キッチンそれぞれの中心部に集中配灯することで、天井がすっきりと見え、より空間が美しく見えます。また、リビング部には真下を明るく照らすタイプ、ダイニングやキッチンには光が拡散するタイプのダウンライトを選定し、空間内に明暗のメリハリをつけることで、より寛げる空間に仕上げました。

配線を隠しすっきりと見せたテレビ廻り

ソファの前には壁掛けテレビとスピーカー、右手に造作のテレビボードを設置しました。壁の中を通じてテレビからテレビボード内に配線し、すっきりと見せています。
テレビボードや窓際のベンチは座れる高さにして、大勢の友人が集まったときに居場所を作れるように計画しました。

料理を愉しむすっきりとしたキッチン空間

アルノで造作したオーダーキッチンは、料理上手な奥さまのためにゆとりのある作業スペースを計画。生活感の出やすい家電類を見せないようにするため、ほぼ全てビルドインにすると同時に、炊飯器やトースターの機能を代替できるコンロを採用するなど工夫しました。
アイランドキッチンには家族4人が囲めるカウンターを備えています。

キッチンはリビングより高く、空間全体を見渡せる位置にあります。宿題をしたり遊んだりしているお子さまの様子を見ながら家事をしやすいレイアウトです。



キッチン横の大型収納

2人の小学生のお子さまがそれぞれ専用で使用するランドセル・学用品収納をキッチン横に計画。帰宅後、片付けをしてダイニングで宿題…という一連の流れをキッチンから見守ることのできる配置となっています。

収納内部にはコンセントをつくり、学校で使用するタブレットの充電ができるようにしました。

窓際に寄せたスケルトン階段

敢えて階段を建物南側の窓際に寄せることで、階段部の吹き抜けを介して1階LDKに光を落とすよう計画。空間のフォーカルポイントとなる階段には、スタイリッシュな鉄骨階段を採用しました。

「散らかしOK」のフリースペース兼客間

階段を上がるとすぐに現れるフリースペース。リビングダイニングを綺麗に保つため、子どもが自由におもちゃを出して遊べる空間 兼 客間として計画した多目的な場所です。階段吹き抜けを通じて、リビング・ダイニングにいる家族に声が届きます。
来客用布団を仕舞える収納をつくり、3枚の布団を並べられる広さとしました。

バスコートに隣接した開放的なバスルーム&ラバトリー

バスコート(浴室に隣接したバルコニー)に面したバスルームと洗面室。家族の共用部であることと、この開放性をより楽しむため、各居室を北側に寄せてバスルームは日当たりのよい南側に計画しました。
バスコートは高い壁に囲まれているため、入浴中に外からの視線を気にする必要はなく、そのまま屋外に出ることも可能となっています。

生活感を出さないようにするため、洗濯機は設置せず、ファミリークローゼット内に家事スペースを設けています。


収納のないシンプルな寝室

6.8帖のシンプルな寝室。ベッドの両サイドに余白をつくることで、ベッドメイクのしやすい計画としました。
この邸宅ではファミリークローゼットで家族全員の衣類を管理することとし、主寝室には収納を設けていません。各居室をよりシンプルに、ホテルのような寛げる空間とするための工夫です。

枕に光が落ちないように、ベッドの足元部分にのみ光が落ちるようダウンライトを設置。その他の照明は手元灯のみとして落ち着いた空間に仕上げました。

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