「光と風」都市の家づくりなら TERAJIMA ARCHITECTS

お客様の声

懐かしくも新しい

未来の家族が思い出を描く家

東京都世田谷区T様/2020年9月竣工
家族構成:奥様・ご長男

「お庭の紅葉がきれいに色づきました」とT様が写真を送ってくださったのは、竣工から約1か月後のことでした。
T様邸は3つの中庭を持つ平屋。幼い頃に暮らしていた自然いっぱいのご実家の風景を再現するような、そして子どもや将来の孫たちに思い出を作ってあげられる家を、との思いから計画したという邸宅は、様々な植物が四季折々の美しい姿を楽しませてくれる、都心とは思えないような豊かな住まいです。
「家づくりは3回目に成功する」とはよく言われますが、「それ本当に?と思うくらい、初めてですが大満足です!」とうれしいお言葉をくださいました。今は「テラジマロス」に陥っているんです、と笑うT様に、楽しかった家づくりを振り返ってのお話をお伺いしました。

子どもたちがいつでも帰ってこられる、緑豊かな家を作りたくて。

Q.家づくりのきっかけを教えてください。

3年ほど前、私の両親が所有していた土地が、近隣の道路建設で一部収用となったことを機に、その残りを譲り受けたのがきっかけです。

私が生まれたのは緑豊かな戸建で、おてんばだった私はお庭で走り回ったり、屋根に上ったり、自由に遊んで育ちました。縁側で寝転びながら眺めた景色が、今でも心に残っています。でも、結婚して子どもたちを育てたのは、手狭なマンションでした。

既に息子二人は成人していますが、いつか結婚したり、子どもが生まれたりした時、いつでも遊びに来られるような実家を息子たちに作ってあげたい、という想いがあり、家づくりを決心しました。

Q.建築会社はどのように探しましたか?

作りたかったのは、子どもの頃に過ごしたような緑豊かなお庭や縁側がある木造住宅です。以前住んでいた鉄骨造のマンションは、夏は非常に暑かったので、夏は涼しく冬は暖かく過ごせることも希望していました。また、木造であっても地震に強いことも条件のひとつでした。
ある時、愛読誌である「モダンリビング」でSE構法を知ったんです。これはいいな、と感じて、SE構法で建ててもらえる会社を探していたときに、テラジマアーキテクツのウェブサイトで「自然に囲まれた家」の写真を見て、一目ぼれしてしまって。こんな素敵なお家を建てていただけるなら・・・と思い、すぐ相談に行きました。

一目ぼれした、住まいの写真とスタッフの人柄。

思いもしなかった平屋のプランに驚きました。

Q. テラジマアーキテクツを選んだ理由は?

ホームページを見ていた時から、設計と施工を両方自社でやってくれて、会社の歴史も長いので、いいなと思っていたんです。
その後、相談に伺ったときに対応してくれたのは、コンサルタントの原さん。私は家づくりのことは何もわからなくて、ただ家を建てたい一心だけで知識もなく飛び込んだので、とても不安でドキドキしていたのですが、原さんは本当に丁寧に、じっくりと優しく説明してくださったんです。そのお人柄に、きっとこんな方がいらっしゃる会社なら間違いない、と思い、その日のうちに「もう決めます!」なんて言ったのを覚えています(笑)。
だから、他の会社は全く比較しませんでした。

プランを見て驚いたのは、平屋だったこと。最初、家というものは2・3階建てが当たり前で、お庭は南側にあるもの、と思っていたんです。それが、設計図を見たら平屋で、希望していたお庭がすべての部屋に面していて、どこにいても眺められるプランでした。びっくりしましたが、あぁなんて素敵なんだろうと思って。平屋は考えたこともなかったのですが、提案されたプランも気に入りましたし、将来を考えると平屋の方が安心と思い、お願いすることにしました。

「いいな」と思えるもの、どんなものでもいいから共有して。

設計士と二人三脚で作り上げていく住まい

Q. 家づくり中のことを教えてください。

契約が済むと、設計の担当が橋井さんに代わりました。

私は家づくりがどのように進むのかわからないし、ただ「こうしたい」という想いは頭の中にあるものの、うまく言葉にすることができなかったんです。

そんな時、橋井さんが「とにかく、どんなものでもいいので『いいな』って思ったものの写真をどんどん送ってください」って言ってくださいました。その後、完成するまでの間、本当に大量の画像をお送りしました。

時に選択に悩んだこともあったのですが、そうすると橋井さんが「送っていただいたこの画像、どういう部分が気に入っていますか?」「この画像の第一印象は?」なんて聞いて、私の好みを探ってくださるんです。決められなくて橋井さんにお任せした部分もたくさんありましたが、私の好みを把握してくださっていたので、間違いのない決定をしてくださいました。今でも、その全部が気に入っています。

本当に、困らせてしまったことがたくさんあったと思います・・・結構無謀なお願いをして、きっとすごく時間をかけて一生懸命準備してくださっていたのに、次にお会いした時に「やっぱりやめます」なんて言ったことが何度もありました。でも、橋井さんは嫌な顔ひとつせず、「全然大丈夫ですよ」って言ってくださって。「時間はたくさんありますし、ダメなときはダメって正直に言いますから、それまでどんどん変更してくださって構いません」と言ってくださったのも記憶に残っています。
おかげで、一つ一つ納得して、安心して進めることができたと思います。

思い出深いのは、植栽を決めるために畑に見に行ったこと。夏の暑い時期でした。
元々、緑豊かな庭が理想でしたので、植えたいと思っていた木のリストを自分で作ってお渡ししていました。それを植えてもらうだけだと思っていたんです。でも畑に行ったら、「Tさん、好みの木を見つけてください」って言われてびっくりして。
木はすべて形が違いますので、ただ植えてもらうだけだと、実際の木とイメージが違う、ということもあったかもしれませんが、自分で1本1本選んだ木はどれも愛着があって、今でもとても気に入っています。

我が家の建築中、隣地で母と同居している姉もテラジマアーキテクツに実家のリノベーションをお願いしました。私がいつもおすすめしていたこともあり、姉も原さんのお人柄にほれ込んだこともあり(笑)

我が家と同じ棟梁が来てくれています。職人の皆さんはこのコロナ禍の大変な時でもしっかり納期を守って仕上げてくださって、本当に感謝しています。姉の家の仕上がりも、楽しみにしているところです。

ずっと住み続けていきたい我が家。 お手入れが毎日の楽しみに。

Q.新居での暮らしはいかがですか?

この家は生活しやすくて、とても気に入っています。希望通りの緑豊かな庭のある家であることはもちろんなのですが、例えば、洗濯室やお風呂廻りの収納など、細かい部分の使い勝手がとてもいいんです。
息子は一緒にショールームに行ったりしていたので、「この床でよかったね」「壁もこれでよかったね」なんていつも話していて、満足しているようです。「この家にずっと住んでいたの?」っていうくらい、馴染んで過ごしていますね。

新居に移ってから、なんだか健康になったような気がするんです。
いつもお休みの日は落ち葉掃きをしたり、草むしりをしたり、植栽に水をやったり・・・そんなふうに始まります。
以前は狭い家だったので居場所はひとつしかなくて、休みの日はテレビばかり見ていたんですけど、今はテレビを見る暇がないくらい、常に家のことをして、あちこちうろうろしている気がします(笑)
先日も雨が降って雨だれの跡がついたので、モップ掛けをしたり窓を拭いたり・・・そういうことが苦じゃないんです。大事な我が家なので、このまま維持したいという思いで、楽しみながらやっています。コロナ禍ということもありますが、外に出る機会が少なくなりましたね。

この家は、なんとなく懐かしい感じがします。縁側や庇がある実家で、いつも横になって日向ぼっこしていた子どものころの記憶が思い起こされるようです。

将来も、このままこの家でずっと暮らしを続けていきたいですね。
日々庭のお手入れをして、自分の健康も維持して、住み続けられるようにしたいと思っています。

Q.家づくり成功の秘訣は何だと思いますか?これから家を建てる方に、アドバイスをお願いします。

どんなにささいなことでもいいので、いいなと思ったものを設計士さんに伝えることだと思います。

私がひとつひとつ、好きなものを選んでいくと、時々調和がとれなくなってしまうことがあったのですが、そういうとき橋井さんがさりげなく修正してくださっていたんですよね。あとで、橋井さんが修正してくださってよかった、あれを選ばなくてよかった、と思う部分がたくさんあります。頭から反対せず、「僕も探してみますね」なんていいながら、うまくやってくださいましたね。
それがうまくいったのは、きっと橋井さんが私の好みをしっかり把握してくださっていたからですし、たくさんのやりとりを通じて信頼関係ができていたからだと感じています。

特にお気に入りの場所を
教えてください

キッチンから見える中庭:
キッチンに立つと見えるのはメインの中庭。木の揺れ方で「あぁ今日はちょっと風があるなぁ」、青空を見て「いいお天気」など、日常の中で季節を感じられることが気に入っているそう。
中庭には希望していた縁側と庇があり、腰掛けてお茶を飲んだり、青空を眺めたりと寛げる場所になっています。

書庫:
本が好きな息子さんのために作った空間。所有する書籍の量に合わせて棚板を設定し、使い勝手よく作り上げました。扉はなく、廊下越しに中庭の木が望めます。そして高い位置に設定した小窓は、もう一つの中庭の植栽と青空を切り取りました。読書を楽しみたいときには椅子を持ち込んで、自然の光と緑を楽しみながらゆっくりした時間を堪能してほしい、との思いでデザインされています。

中庭と玄関が望める寝室:
ベッドに腰掛けると、目の前に中庭が広がり、その奥には玄関が見える。丁寧に選んだお気に入りの植栽が揺れる様子や、玄関に取り入れたお気に入りのガラスブロックが目に入ると、毎朝気持ちが高まるそう。

バスルーム:坪庭に面したバスルーム。
外からの視線が届かない場所のため、大きな窓を全開にして、露天風呂のような気分で入浴されているそう。日々の癒しになっているそうです。

担当スタッフ紹介

設計:橋井 慶

設計:橋井 慶

コンサルタント:原 正一

コンサルタント:原 正一

施工管理:澤田  和輝

施工管理:澤田 和輝

設計担当・橋井より

好きな空間、素材、雰囲気、景色、色、本、料理、言葉と、
何でも良いですから教えて下さいとお伝えしました。
また、一番最初に建物に抱いていたイメージは、
いつでも目に入る場所に置いておいて下さいともお伝えしました。

そうして建物のベースを固めた後、何度もキャッチボールを重ねる事によって、
T様のこだわりとお好みも、建築的な意匠と施工性も、
しっかりと混ざりつつ引き立て合い、バランス感のある、
温かく懐かしさを感じる空間を一緒に組み立る事が出来たのではないかと思います。

四季折々、表情を変える中庭の景色をいつまでも楽しんで下さい。

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