「光と風」都市の家づくりなら TERAJIMA ARCHITECTS

お客様の声

それぞれの暮らしにフィットした住まいを。 こだわりの詰まった二世帯住宅

東京都世田谷区Y様/2018年11月竣工
家族構成:ご夫婦・ご両親・子ども2人

祖父母の代からずっと暮らしてきたその土地に、Y様は新しい家族が暮らすための家を建てました。古くから家族を見守ってきた桜の木が、程よい距離間でふたつの世帯をつなぐ二世帯住宅です。
スタッフが訪問したのは竣工から2年が経った頃。二人目のお子さまが生まれたY様邸は一層にぎやかになっていました。
家を建てたことで、家族間の交流が活発になったそう。ご夫婦と元気にハイハイするお子さまに迎えていただき、笑顔あふれる楽しいインタビューとなりました。

ふたつの家族がそれぞれ快適に、安心して暮らせる家を建てたかった

Q.Y様の家づくりのきっかけを教えてください。

元々この土地に私の祖父母の家と両親の家がありました。祖父母の家は築50年以上、両親の家も築30年の古い家です。
私たちは結婚後、祖父母の家の二階に住んでいましたが、子どもが生まれたのを機に自分たちの家を建てるか、または購入するかを検討していたんです。
そうした中で父から「古い家を建て替えて、新しい家族と一緒に住める家にしてはどうか?」という提案がありまして、建て替えることにしました。

Q.新しい住まいにどのような条件を求めていましたか?

まず、以前の住まいでの悩みを解決することです。
古い家では耐震性に不安がありましたので、災害にある程度備えられる強さが欲しいと考えていました。
あと温熱環境ですね。トタン屋根の家の二階は夏暑くて冬寒いんです。夏なんて、屋内より屋外のほうが涼しいくらい・・・。
安心して快適に過ごせる、住まいの性能面を重視していました。

そして何より、二世帯がともに暮らす家ですから、互いに気持ちよく暮らせることですね。1階に両親世帯、2階に私たちが住んでいるのですが、こういう部屋割りの場合、騒音や日照など1階は不利になりやすい面があります。できるだけ両親にも快適に過ごしてもらえるような家にしたいと思っていました。
それに、私たち世帯にはまだ子どもが生まれる可能性があったので、子どもが増えても対応できる可変性を求めていました。

桜が世帯をつなぐ家。家族のこだわりをたくさん詰め込みました。

Q. テラジマアーキテクツを選んだ理由は?

最初は大手ハウスメーカーの住宅展示場で情報収集をしましたが、あまりしっくりこなかったので色々調べ始めて。テラジマアーキテクツの存在を知ったのは雑誌かインターネットだったと思います。
両親も私たちも新居に対してたくさん希望があったのですが、それらを総合すると特徴のないつまらない家になりそうだなぁと思ったんですね。大手さんより工務店さんや地場のメーカーさんのほうが面白い家が作れるのでは、と思って探していました。

この家は土地の一部を使って建てていまして、残った敷地には将来、弟世帯が暮らすことを想定しています。
最初は2棟建てた場合のプランを描いてもらいました。庭にある桜の木の辺りをハブとしてすべての世帯がつながるプラン。結局私たちと両親の家のみ建てることにしたのですが、現在の家においても、桜の木は両世帯を繋ぐ役割を果たしてくれています。将来、もう一棟の家が建ったとしたらどのような形になるかもイメージできましたし、プランは好印象でした。

決め手になったのは、プランが気に入ったことはもちろん、色々お話を伺う中で、我々の細かい要望にお付き合いいただけそうだな、と感じたことですね。
その他、予算、スケジュール等総合的に判断して、両親とも相談して決めました。

Q. ありがとうございます。そしていよいよ、家づくりが始まりました。 設計・施工中について、印象に残っていることはありますか?

実は私のなかでは「実施設計が始まったら自分の仕事は終わり」と思っていて(笑)
細かい部分よりお金のことやスケジュールなど、全体的なことを決めるのが中心で、設計が始まったら家族の要望をまとめて伝える役割に徹しようと当初思っていたのですが、あまりにも要望がたくさんありまして・・・(笑)

柴原さんは、妻や母のたくさんの希望に対し、(言葉を選ばずに言うと)的確にさばいてくれました。
叶えられるものと叶えられないものを整理して、叶えられない場合は代替の提案をしてくださる、ということを的確に行ってくださったので、私は非常に助かりました(笑)
女性同士ならではのシンパシーというか、スムーズなコミュニケーションができていたのも良かったと思います。私は隣でただうんうんとうなずいていただけでした(笑)父とともに、置物のように(笑)

現場監督の浦さんには、現場打ち合わせの時に色々と相談させていただきました。細かく現況や出来上がりイメージなどを説明していただいたり、要望にもその場で対応していただけたりと、丁寧な対応に安心してお任せしていました。

他社より現場打ち合わせは多いと思いますが、例えば壁紙を選ぶ際にも光が当たるとどのように見えるかなど、実際にその場で試して納得いくまでしっかり相談できたので助かりましたね。負担に感じることはなかったですし、毎回どんな提案が出てくるだろうと楽しみでした。

通称「ひみつのとびら」。両世帯のシューズインクローゼットは背中合わせになっており、クローゼットの引き戸を開けると奥に更に引き戸が現れ、行き来できるようになっている。

ステイホームも快適。家族のコミュニケーションを活発にした「ひみつのとびら」

Q. 新居での暮らしはいかがですか?

以前の住まいとは段違いで快適です。冬は暖かいし、通りから聞こえる車の音や近所の学校の子どもの声など、ほとんど聞こえなくなりました。次男が小さくて毎日お昼寝をするので、音が静かなのはとても助かっていますね。

竣工後しばらくしてコロナ禍を迎えましたが、外出を控えて家にいなければいけない状況の中でも、バルコニーで食事をしてみたり、家の中で遊んだり、そういうことができる環境で本当によかったと思っています。今後、バルコニーにはもっと緑を増やしたり、シェードを設置したりして快適に過ごせるようにしていきたいなと思っています。

気に入っているのはリビングダイニング。キッチンで作ったごはんをそのままテーブルに運んで、みんなで食べながら色々な話をする、そういう一連の流れがスムーズにできます。在宅勤務をするようになって、子どもが今日保育園でどんなことをしたのかとか、そういう話を聞く時間が持てるようになりました。家族のコミュニケーションの場として、こういう快適な空間があるというのはとても良かったですね。
また、このご時世ですので外でお酒を飲む機会がなくなってしまいましたが、皆が寝静まったころに一人でダイニングで飲む時間が好きです。私にとってはリフレッシュのひとときです。
いつか小屋裏に一人で過ごせる書斎を作りたい、と目論んでいます(笑)

また、両親との交流が活発になったと感じます。互いの家で夕食を一緒に食べたり、子どもが行き来したり。同じ家で暮らしているからこその楽しみが増えました。
新居では各世帯のシューズインクローゼットに「隠し扉」を作っていただいていて、それが今大活躍しています。
住み始めてしばらくは「隠し扉」は使われていなくて、シューズインクローゼットには荷物が入っていたんですね。次男が生まれる時、妻は長男とともに里帰りしていたのですが、里帰り前に長男に「パパ、トンネル掘るから。帰ってきたらトンネルができてるから楽しみにしておいて」って言って、荷物を整理して扉を開けられるようにしておきました。帰ってきた長男は大喜び(笑)今は「ひみつのとびら」と呼んでいて、長男のお気に入りです。両親も孫が遊びに来るのが嬉しいようです。

将来、もし弟世帯が敷地内に家を建てたら、もうひとつ「ひみつのとびら」が必要になりますね・・・。そうするともっと交流が増えるかなと、楽しみにしています。

いいものを作るには、遠慮せず、希望するイメージの完成形を見せること。

Q.家づくりを振り返ってひとこと、また満足のいく家づくりを叶えるためのアドバイスをお願いします。

私たちのこだわりを叶えるため納得いくまで試行錯誤していただき、たくさんのご提案をいただいて、想いを具現化していただけたので、本当にテラジマさんにお願いしてよかったと思っています。我々のように多世帯でこだわりが強い場合、画一的なサービスの会社だと妥協するところが出てくると思うのですが、親身にお付き合いいただいたので、満足のいくものができたと思っています。
しっかり話し合いをしながら家づくりを進めることができたので、後悔がありません。

アドバイスは2つあります。
まず、どういう風にしたいのかを、なるべく絵や写真などイメージのストックをしておくとよいと思います。我が家では妻があらゆる雑誌のスクラップをまとめてノートを作り、設計士さんに渡していました。齟齬(そご)やぶれなく話が進められると思うので、いいなと思うものを集めておくのは大事だと思います。

もうひとつは、希望するイメージの最終形をお見せすることですかね。これは無理かな、と遠慮して妥協した案からスタートすると、あとから「やっぱりこうしておけばよかった」が出てくると思いますので。
最初からAs-Isではなく、To-Beを伝えて、そこからお話をしながら落ち着くべきところに落ち着けていく、というプロセスの方が納得感があり、満足のいくものができると思います。
大前提として、それを伝えてちゃんと打ち返してもらえる、という信頼関係がないとダメなんですけれども、我々は幸運なことにそういう方とお会いできたので、最初から希望するイメージの完成図を提示して、その上で予算や機能性を含めて議論していくことができました。おかげでいいものを作ることができたと思いますね。

特にお気に入りの場所を
教えてください

大きな窓が連なる、吹き抜けの大空間リビングダイニング。暖かく、光が入る開放的な空間を作りたいというご要望からデザインした。ダイニングはバルコニーと隣接している。リビングからは両親世帯の庭にある美しい桜の木が間近に望める。

カフェ風デザインのキッチンには、奥さまのこだわりが詰まっている。大きさの異なるタイルをリズミカルに配置した壁、オープンな飾り棚など、ひとつひとつ丁寧に作り上げた。リビングで遊ぶ子どもの様子を見ながら料理ができる配置は、家事と育児に忙しい奥さまにとって助けになっているそう。

素朴な木の質感が優しい印象の洗面室。色違いのサブウェイタイルが個性を感じさせる。何度も検討を重ねて選んだタイルは、見るたびに楽しい気分になれると奥さま。

コロナ禍の制約のある暮らしの中で、最も活躍した場所はこのバルコニー。家族にとって非日常的な団らんを楽しめる場所となった。奥行きがあり、小さな子どもにとっては遊び場としてもゆとりのある広さ。(竣工時の写真)

担当スタッフ紹介

柴原 尚子

柴原 尚子

原 正一

原 正一

浦 茂嗣

浦 茂嗣

設計担当・柴原より

奥様の家づくりノートを受け取った時、家づくりへの気合!がビシビシ伝わって来たのを良く覚えています。
その1ページ、1ページを具現化すること。いえ、そのノートより良いものを提案しなくては!と私にも気合が入った瞬間でした。

2世帯住宅の打ち合わせの良いところは、1世帯では気づけなかった事に気づき内容をブラッシュアップできることだと思います。
子世帯から出た要望を親世帯のプランに反映させたり、また逆も然り。
同時期に家を建てる方と意見交換しながら家づくりすることって中々出来ませんから。

ご家族が春に桜を楽しんでいるお話をお伺いして、残せて本当に良かったなと思います。
2世帯の暮らしを、1本の桜の木が豊かにしてくれたのだなと感じています。
これからも末永くご家族の幸せを見守って欲しいですね。

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